UP 2010.4.19
渦が森 環境の森 第3回活動報告
■日時:2010.4.16(金) 
     10:30〜12:00 天気 小雨
■活動:林内のネザサ伐採、樹木測定
■メンバー:環境科23名
現場でのトイレの問題もあり、マイクロバスをチャーター、阪神・御影駅を始点とし阪急・岡本駅を経由して1便13名が先行、バスは再度岡本まで戻り10名を乗せて現場に。雨のため、現場の見学だけで済ますグループと午前中作業を行うグループに分けるつもりでいたが、全員がササ刈りに従事。小雨降る中を10時半から昼前まで、特に観察エリアを中心にしたグループと上部から刈りだしたグループの二手でネザサの伐採を行った。午前中だけの作業のため多少トラ狩り状態の所もあったが、環境科員23名のパワーが発揮された活動であった。
当初の予定では、午後2時半ごろまで作業をした後、皆でお茶でも飲みながら「渦が森 環境の森」の今後を話し合う時間を取っていたが実現できず残念であった。今回の活動の反省点として、観察エリアには既に新芽らしきものも出ており、ネザサとともに伐採されたものもあるように思う。ネザサの伐採は12月〜1月ぐらいに(特に観察エリアは)完了するのが良いように思えた。また、二酸化炭素吸収量を推測する為の樹木の測定も地図上でプロット出来ず、一工夫必要な事も分かったので、当面都市環境・緑化グループとしてフォローしたい。それにしても大小のサクラがまだ咲いており、整備次第では心安らぐ"里山"に作り上げる事の出来る可能性も発見した活動であった。
雨の中での作業で、しかも4月にしては寒い一日で、雨具の中は動くと汗が出、休むと冷えるという悪いコンデイションの中、本当にお疲れ様でした!!

活動エリア(シニア自然大学校環境科)

環境の森入口

シンボルツリー ヤマザクラ
活動地概要
活動地ID  No.31 面積    8,073m2
地形     谷 斜面勾配 5度
斜面方向 南・東 地表面の状況  一部ぬかるみあり
植生状況 高木・中木層  ヒノキ植林
低木、草本層  植樹、0.8m程度のネザサ
候補地概要
高羽道の入口付近に位置する。北から南側に下る谷筋を中心に、六甲砂防事務所における協働整備の一環として、過去に植樹が行われている。また、西から東に下る谷筋はヒノキの植林である。一部、ヒノキの密生植林地となっており「渦っ子の森」の看板が立っている。北から南に下る谷筋には、小川が流れており、足元には注意が必要である。
―活動スナップ―

本日の作業指示(飯盛リーダー)

樹木測定

入口部分 作業前

作業中

作業後

調査エリア 作業前

作業中

作業後
―森を彩る春の草木―

サクラ(シンボルツリー)

ヤマザクラ

コバノミツバツツジ

モクレン

クロモジ

マムシグサ

タラノキ

森の住人 野ウサギ

雨にも負けず 環境科23名
「六甲グリーンベルト整備事業」とは
 かって豊かな照葉樹林で覆われた六甲山系は江戸時代以降人口の増加とともに、樹木は燃料や炭の原料とし、また建築材として伐採に次ぐ伐採で、はげ山同然に変容。国は明治中期から修復のため、山に段々を切り植栽を始めた。以来100年を経たものの、回復途上というのが現状である。この事業を市民・企業の協力で、自然のもつ"里山"への修復活動が「六甲グリーンベルト整備事業」である。環境科は「渦が森 環境の森」と命名し、社会貢献活動の一環として始動します。(参加団体等の情報は、「六甲砂防」のホームページから見れます)

「環境科にとってこの活動は・・・」
・環境機能、文化機能の回復 を目指します。
    砂防効果の発現、保水能力の確保、 生物多様性の確保
    生活環境の確保、景観形成
・環境科員にとって、環境教育の場、レクリエーションの場でもありたい。

「生物多様性と“CO2の見える化”へのトライ」
 我々環境科が社会貢献活動として取組む、"六甲砂防"のグリーンベルト再生事業は長期にわたって関与する事で効果が期待されます。その間、活動内容には"環境科らしさ"を出したいと思っています。
 その1はネザサの伐採により、林床に光が届く事で新しい植物が生えてくる、つまり生物多様性の確認です。昨年の準備段階で、設定した調査エリアでは草本・木本合わせて24種類が確認されています。これは継続して観察を続けていきたいと思っています。 
 その2は樹木による二酸化炭素の吸収を通して、日々の生活の中で実感できる事がないか? であります。地球温暖化が叫ばれ、その元凶は二酸化炭素と言われており、言葉としてよく使われるが、具体的な数値や感覚は残念ながら持ち合わせていない。何かと対比し、感覚的に理解できればより身近な話題として、削減努力も生まれてきます。そこで、少し古い取組であるが環境省が取り上げた「こども葉っぱ判定士」の数値を利用して、「CO2の見える化」に挑戦したい。環境科が進める「環境家計簿」の内容にも少し接近出来るのでは・・・。

A:1本の木が吸収するC02の量を知る
  1)樹種による違い:落葉広葉樹/常緑広葉樹/針葉樹
  2)大きさによる違い:高木(3m以上)/中低木(3m未満)
  3)幹の太さによる違い:⇒換算表活用
B:一人の人間が1年間に呼吸で吐き出すCO2の量⇒320〜360(kg/年・人)
  国民1人当たりCO2の年間排出量⇒9,600kg
  エネルギーを使うことによって家庭で発生するCO2の量⇒環境家計簿から
文/飯盛、写真/飯盛・平山、編集/平山
企画 飯盛 秀穂 
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